排煙窓が閉まらない!応急処置の方法解説│原因や根本的な修理方法も紹介
「排煙窓が閉まらない、応急処置する方法を知りたい」
本記事では、このように排煙窓が閉まらない場合の応急処置や修理方法に関してお伝えします。
火災の発生時に発生する煙を適切に排出する排煙窓、点検のために開けても閉められないケースがあります。
開けたままでは虫や雨風の侵入につながりますので、日常的に適切にメンテナンスを施して開閉できるようにしましょう。
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このコラムのポイント |
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排煙窓とは
排煙窓とは、火災が発生した場合に生じる煙を外部に排出するための窓を指します。
緊急時に即座に開放できるよう、ボタンを押すことで全開状態にできる点が特徴です。
上部に溜まった温かい空気を効率的に排気できますので、換気用に利用することも可能です。
排煙窓が「閉まらない」原因
煙を適切に排気する排煙窓、点検のタイミングなどで開けたあと、「閉まらない」ケースもあります。
どういった原因で閉まらないのか、確認しましょう。
ハンドルやチェーンの劣化
排煙窓は煙を排気するために高所に取り付けられているケースが多く、閉めるためにハンドルやチェーンを利用します。
しかし、ハンドルやチェーンが劣化して錆びている場合など、動作不良を起こして閉められなくなります。
ワイヤーの切断
高所に取り付けられた排煙窓は、窓下部にあるハンドルを回転させるなどして、ワイヤーに動力を伝えて閉めます。
しかしワイヤーが劣化し切断している場合も動力が伝わらず閉められません。
可動部の油の固結
排煙窓にはハンドルやチェーン、ワイヤーなどに動力を伝えるために、機械的に回転する箇所もあります。
こうした箇所には適切に動作するよう機械油が塗布されていますが、長期間動作しなかったことで、油が固結してしまうケースもあります。
電気設備の故障
排煙窓は手動で動かすケースもありますが、電動で動作する場合もあります。
動作部分以外にも、電気設備に異常があり動かないケースもあります。
サッシの錆び
動作部分に加えて、排煙窓自体(サッシ)が錆びて固着するケースもあります。
窓まわりは温度変化が大きいことから結露が発生することも多く、清掃などのメンテナンスをしなければ錆びが生じてしまいます。
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排煙窓が「開かない」ケースもある
排煙窓が「閉まらない」ことが問題になりやすい一方で、次のような理由で「開かない」ことが問題になるケースもあります。
- 逆方向にハンドルを回した(ワイヤーが緩む)
- 気密用のゴムが劣化し窓枠に張り付いた
- 窓が歪んでいる
排煙窓は緊急時に命を守るために確実に動作しなければいけない窓です。
定期的に開閉確認して動作チェックしましょう。
排煙窓が閉まらない場合、このように複数の原因が考えられます。
原因を確認するためには高所にある排煙窓まで上る必要がありますが、慣れていないと落下の危険性もあります。
首都圏で排煙窓の開閉トラブルに直面した場合は、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
排煙窓が閉まらない場合の応急処置
排煙窓を開けたあと、閉まらないと雨風の侵入などの問題が生じます。
すぐにできる応急処置の方法を紹介しますので試してみてください。
排煙窓のスイッチの解除
1つ目は、排煙窓のスイッチを解除することです。
排煙窓は製品によっては開放した後スイッチを解除しなければ、ハンドルなどを巻き上げてもすぐに開放状態になる製品もあります。
スイッチの解除が必要なタイプか、まずは確認しましょう。
ハンドルの有無の確認
2つ目は、ハンドルの有無を確認することです。
排煙窓を手動で閉める場合は複数の方式がありますが、主に利用されているのはハンドルを利用する方式です。
実は閉めるためのハンドルは取り外し可能なタイプもありますので、施設管理者に連絡してハンドルの有無を確認しましょう。
手動で排煙窓を閉める
3つ目は、手動で排煙窓を閉めることです。
製品によっては、ハンドルやチェーンなど閉めるための機構が付属していないケースもあります。
この場合は脚立などを利用して排煙窓まで上り、手動で閉める必要があります。
針金、ケーブルタイなどで仮止めする
4つ目は、針金やケーブルタイなどを利用して仮止めすることです。
ワイヤーの切断や機械油の固着といった原因で閉まらない場合、DIYで復旧することは困難ですので専門家に相談する必要があります。
一方で開放状態では雨風や冷たい(暑い)外気が侵入しますので、ケーブルタイや針金など、強度のある紐状の物体で仮止めすることも手段のひとつです。
こうした手段を利用して、排煙窓を閉める応急処置を施すことは可能です。
ただし、高所に上ることや仮止めは、落下や手指のケガにつながる恐れもありますので、作業に不安を感じた場合は専門家に相談することをおすすめします。
首都圏で排煙窓に関連するトラブルに直面した場合は、窓や玄関のリフォーム工事をする株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
排煙窓の開閉トラブルの修理方法
排煙窓の開閉トラブルがあった場合、応急処置を施したあとは根本的にトラブルを解決すべく修理する必要があります。
現場によって変わりますが、主に次の方法を利用して修理することとなります。
- 排煙窓の部品の調整
- ゴムシーリングの交換
- ワイヤーの交換
- 逆転防止装置付きの操作ボックスへ交換
- 排煙窓全体の交換
排煙窓の部品の調整
1つ目は、排煙窓を構成する各種部品を調整することです。
- チェーンやワイヤーの緩み解消
- ヒンジ(窓を開閉する際に回転する部品)のネジ調整
- ロック機構への注油
このように、開閉動作不良を起こしている部品を調整することで動きが改善し、排煙窓を閉められる可能性があります。
ゴムシーリングの交換
2つ目は、ゴムシーリングの交換です。
排煙窓は固定された枠部分と、可動する窓ガラス部分とに分かれます。
閉める際に気密性を高める目的で枠部分にゴムが付属していますが、長期間の使用によって硬化している恐れがあります。
ゴムシーリングの劣化やズレは閉まらない原因にもなりますので、状態を確認の上で交換しましょう。
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ワイヤーの交換
3つ目は、開閉時に動力を伝達するワイヤーの交換です。
経年劣化により摩耗、切断すると、正常な開閉動作に支障をきたします。
- ワイヤーのほつれ
- ワイヤーの錆び
- 絡まりや異物の挟まり
こういった点について確認し、問題があれば新しいワイヤーに交換しましょう。
逆転防止装置付きの操作ボックスへ交換
4つ目は、逆転防止装置付きの操作ボックスへの交換です。
排煙窓のワイヤーは、正しい可動方向とは逆に動かすことで緩みや絡まりにつながる恐れがあります。
逆回転してもワイヤーが動かないよう対策を加えられた装置に交換することで、ワイヤーの異常を防げます。
排煙窓全体の交換
5つ目は、排煙窓全体の交換です。
結露による窓の錆びや紫外線による部品の劣化は、部分的な部品の交換では十分な効果を発揮しない場合があります。
排煙窓全体を交換することで、各種部品の劣化を一新しましょう。
また、断熱性の高い窓や紫外線をカットするガラスを選ぶことで、交換後の排煙窓の劣化を防ぐことも可能です。
排煙窓は開閉トラブルの予防も重要
なお、排煙窓は閉まらなくなったときに対処することもできますが、事前に開閉トラブルを予防することも重要です。
- 窓の交換リフォームによって結露や紫外線による劣化を防ぐ
- 定期的に清掃、開閉確認して各種部品の固着を防ぐ
このような対策、お手入れによってトラブルを防ぎましょう。
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修理費用の目安:5万円~
気になることは、排煙窓を修理するための費用です。
実は排煙窓は、操作ボックスやワイヤーなど関連する部品が多いこと、建物によって排煙窓の数が大きく異なることから、費用の相場をお伝えすることは困難です。
一方で、高所での作業となること、「開かない、閉まらない」といった不具合が生じた場合は劣化が進行しているケースが多いことなどから、5万円以上の費用がかかると認識しておきましょう。
まとめ
火災などの緊急時に、煙を適切に排気する排煙窓が閉まらない場合の応急処置や修理の方法をお伝えしました。
火災の発生時に煙は命を奪う原因になることから、早期に排出する必要があります。
排煙窓は煙の排気を促しますので、命を守る重要なパーツです。
「閉まらない」「開かない」このように不具合が生じた場合は、早急に修理することをおすすめします。
首都圏で排煙窓の開閉トラブルや動作不良があった場合は、窓や玄関ドアなどを専門にリフォームする、株式会社MAC(マック)までお気軽にご相談ください。
応急処置や根本的な修理も含めて、最善の対策をご提案致します。