先進的窓リノベ2025事業は補助額30万円以上なら「既存住宅」の証明書類も必要|申請方法を簡単解説
先進的窓リノベ2025事業の申請時には、「補助額が30万円以上の場合は提出書類が増える」などの注意点があります。
スムーズに先進的窓リノベ2025事業を活用するために、前もって「申請書類」「申請の流れ」などを確認しておきましょう。
今回は、先進的窓リノベ事業の登録事業者で、窓リフォームの専門家『株式会社MAC(マック)』が、先進的窓リノベ2025事業の活用方法をわかりやすく解説します。
※先進的窓リノベ2025事業の詳細は順次公表されていて、最終的な詳細は2025年3月下旬頃に公表されます。
今回は先進的窓リノベ2024事業の内容も参考にしながら現時点の最新情報をお伝えし、今後は政府の情報更新に伴って当記事の情報も修正いたします。
首都圏で先進的窓リノベ2025事業の活用を検討中の方は、株式会社MAC(マック)へお問い合わせください。
Contents
先進的窓リノベ事業は2025年も継続実施が決定|2026年も実施されるか
はじめに、「2025年2月時点の先進的窓リノベ2025事業の状況」「2026年の継続可能性」をお知らせします。
先進的窓リノベ事業は2025年も継続実施が決定
先進的窓リノベ事業は2023年から毎年実施されていて、2025年2月現在2025事業の公式ホームページ公開・申請受付開始を待っている状況です。
公式ホームページ公開・申請受付開始は、2025年3月下旬〜4月上旬頃の見込みです。
先進的窓リノベ事業は2026年も実施されるか
国は「2050年カーボンニュートラル※の実現」に向けて、住宅の省エネ性能向上のための政策を継続実施しているため、2026年も先進的窓リノベ事業が継続実施される可能性があります。
※カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの「排出量(主に人間・社会が排出する量)」「吸収量(主に自然が吸収する量)」のバランスが実質ゼロになることです。
ただし2023事業・2024事業ともに予算を消化せずに申請受付の終了期限を迎えているため、2025事業の実施状況によっては、「予算規模を縮小」なども想定できることを念頭に置いておきましょう。
一方で、先進的窓リノベ事業は実施3年目の補助金で知名度が高まっているため、申請受付開始と同時に予想を上回る申請数となる可能性もありますよね。
早い時期に予算を消化した場合は申請受付が終了となるため、スムーズな申請を目指すことが大切です。
次に先進的窓リノベ2025事業の申請書類・申請の流れなどを紹介するので、ぜひ前もって確認してください。
先進的窓リノベ2025事業の申請書類|補助額30万円以上の場合は追加書類がある
先進的窓リノベ2025事業はリフォームを依頼する施工業者を通して申請するため、書類の提出も施工業者へ任せることになります。
「通常の申請書類」「補助額30万円以上の場合の追加書類」を確認しておきましょう。
通常の申請書類
通常の申請書類は以下のとおりで、ほとんどの書類は施工業者が準備するべき書類です。
【ご自身で準備する書類】
- 本人確認書類(住民票・マイナンバーカード・運転免許証など)
- (法人の場合※)リフォームの発注担当者の本人確認書類
- (法人の場合※)法人の実在確認ができる書類(商業登記の現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書or法人印の印鑑証明書)
※「居住用の賃貸物件を所有している法人」「集合住宅の管理組合・管理組合法人」も、先進的窓リノベ2025事業を活用できます。
【施工業者が準備する書類】
- 先進的窓リノベ2025事業の共同事業実施規約(「発注者・施工業者が共同で補助金を申請する」という内容の指定書類)
- 工事請負契約書の写し
- 建材メーカーが発行した性能証明書
- リフォーム前・リフォーム後の写真(リフォーム箇所すべて)
- リフォームの着工写真(リフォーム箇所のうち、1箇所でOK)
〈参考〉環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』>先進的窓リノベ2025事業の詳細7ページ
補助額30万円以上なら「既存住宅」の証明書類も必要
先進的窓リノベ2025事業に申請する補助額が30万円以上の場合、以下のうち1つを追加で提出する必要があります。
- 建物の不動産登記事項証明書
- 建築確認における検査済証
- 固定資産税の納税通知または証明書
〈参考〉環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』>先進的窓リノベ2025事業の詳細7ページ
補助額30万円以上の場合に追加書類の提出が必要な理由
補助額30万円以上の場合は「複数箇所をリフォームしていると想定できる&リフォーム費用が高額」なので、以下の証明をするために追加書類の提出が必要です。
- リフォーム工事であることを証明する(新築から1年以上経過した住宅のみ先進的窓リノベ2025事業に申請できる)
- リフォームが実施された住所・補助金申請の住所が同じであると証明する
- 居住用の住宅であることを証明する
〈参考〉環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』>先進的窓リノベ2025事業の詳細7ページ
首都圏で先進的窓リノベ2025事業の活用を検討中の方は、株式会社MAC(マック)へお問い合わせください。
スムーズに補助金申請・リフォームを実施いたします。
先進的窓リノベ2025事業の補助額を計算する方法|最大200万円
先進的窓リノベ2025事業はリフォーム内容に応じて補助額を詳細に定めていて、【窓(ガラス)のリフォーム費用×1/2(最大200万円)】を申請可能です。
複数箇所をリフォームする場合には、各補助額を足して補助額の総額を計算し、申請することになります。
- 窓のガラス交換
- 内窓設置
- 外窓交換
※現時点で公表されている補助額を紹介します。補助額は変更となる可能性があり、政府の情報更新にともなって当記事の情報も修正いたします。
窓のガラス交換
リフォーム内容が「窓のガラスのみ交換」の場合、「ガラス・サッシともに断熱性能が高く、サイズが大きいほど補助額が高い」と考えておきましょう。
窓の性能区分 |
ガラスのサイズに応じた補助額 |
---|---|
SS | 11,000〜55,000円 |
S | 7,000〜36,000円 |
A | 5,000〜30,000円 |
〈参考〉環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』>先進的窓リノベ2025事業の詳細3ページ
「窓の性能区分」はガラス・サッシの組み合わせによって決まるため、詳細はリフォームを依頼する施工業者へご相談ください。
内窓設置
内窓設置は、「既存窓から50cm以内&既存窓と平行に設置する場合」のみ補助対象です。
そのため、特に出窓への内窓設置をご希望の場合は、先進的窓リノベ2025事業の対象となるかどうかを確認する必要があります。
窓の性能区分 【熱貫流率】 |
内窓のサイズに応じた補助額 |
---|---|
SS | 46,000〜106,000円 |
S | 28,000〜65,000円 |
A | 12,000〜26,000円 |
〈参考〉環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』>先進的窓リノベ2025事業の詳細3ページ
外窓交換
「カバー工法」とは既存の窓枠に新しい窓をかぶせて設置する工法で、既存の窓枠を解体する必要がないため工期が短く、リフォーム費用を抑えられます。
「はつり工法」とは、既存の窓枠を解体して新しい窓を設置する工法です。
工法 | 窓の性能区分 【熱貫流率】 |
内窓のサイズに応じた補助額 |
---|---|---|
カバー工法 | SS | 109,000〜220,000円 |
S | 74,000〜149,000円 | |
A | 58,000〜117,000円 | |
はつり工法 | SS | 91,000〜183,000円 |
S | 59,000〜118,000円 | |
A | 46,000〜92,000円 |
〈参考〉環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』先進的窓リノベ2025事業の詳細3ページ
カバー工法は、既存の外窓に「大きなゆがみ」などの問題がなく、同じサイズの窓に交換する場合に選択できます。
「窓が大きくゆがんでいる」「窓を大きくしたい・小さくしたい」といった場合には、はつり工法を選択することになります。
また、4階建て以上のマンションの外窓を交換する場合は上記とは違う補助額となりますが、マンションの外窓は「共用部分」のため、自由にリフォームできないのが一般的です。
マンション(3階建て以下・4階建て以上どちらも)にお住まいで外窓のリフォームを検討中の場合は、マンションの管理規約でリフォームできる範囲をご確認ください。
先進的窓リノベ2025事業の申請方法(流れ)を簡単解説
先進的窓リノベ事業は、申請すると決めてから補助金を受け取るまでの期間が3ヶ月以上となるケーズもあるため、途中で「本当に補助金を受け取れる?」と不安を感じる方もいらっしゃいます。
そのため、補助金申請の流れも把握しておきましょう。
※現時点で先進的窓リノベ2025事業の詳細な申請の流れは不明のため、2024事業の申請の流れを紹介します。
ご自身が書類提出などをする必要はなく、施工業者が補助金事務局とやり取りをすることになります。
先進的窓リノベ2025事業 申請の流れ |
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先進的窓リノベ2025事業の登録事業者となっている施工業者にリフォームを依頼。
↓ 施工業者と一緒にリフォームプランを組み立て&補助金の受け取り方法※を決める。 ※受取方法は「リフォーム代金に充当」「現金受け取り」の2パターンです。 ↓ 工事請負契約を結ぶ。 ↓ 指定書類の「先進的窓リノベ2025事業 共同事業実施規約の締結」を作成。 ↓ 工事着手。 ↓ 交付申請の予約(任意で実施します)。 ↓ 申請書類を準備。 ↓ 工事完了・引き渡し。 ↓ 施工業者が補助金の事務局へ「補助金の交付申請」をする。 ↓ 補助金事務局からご自宅へ交付決定通知書が送付される(施工業者にも送付されます)。 ↓ 施工業者が補助金の事務局へ「補助金の請求」をする。 ↓ 施工業者が補助金の事務局から「補助金の交付額決定通知」を受ける。 ↓ 施工業者が補助金の事務局から補助金を受け取る。 ↓ (補助金を現金受け取りする場合)施工業者から補助金を受け取る。 |
〈参考〉先進的窓リノベ2024事業『補助金の交付申請』補助金の申請等の手続きの流れ(例)
先進的窓リノベ2025事業の申請前に確認するべき注意点
先進的窓リノベ2025事業の申請書類・申請方法を紹介してきましたが、補助金の申請時には、他にも確認するべき細かい要件等があります。
次に、特に注意して確認しておいていただきたい要件等も紹介するので、施工業者へ補助金申請を依頼する前にご確認いただけると幸いです。
- 申請に関する注意点
- 補助額に関する注意点
- 対象工事に関する注意点
申請に関する注意点
「補助金の申請対象となるか」を確認する際に、以下もあわせて把握しておきましょう。
- リフォームをする場合のみ対象(新築〜1年未満は補助金の対象外)
- 工事請負契約を結ぶ場合のみ対象(「契約日が明記されている」などの要件があります)
- 住宅の所有者のみ申請できる
- 「補助金の登録事業者=国が認めた優良事業者」という意味ではない
- 2024年11月22日以降に着手し、2025年12月末までに完了するリフォームが対象
- 交付申請の予約期限は2025年11月末、交付申請の期限は2025年12月末(予定)
- 補助金を活用した窓(ガラス)を10年以内に転売などすることは禁止
- 1箇所に複数回の申請はできない
- リース契約によるリフォームは対象外
〈参考〉
以下より株式会社MAC(マック)が抜粋して紹介
・先進的窓リノベ2024事業『資料ダウンロード』>交付申請の手引き
・環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』先進的窓リノベ2025事業の詳細
補助額に関する注意点
補助額に関しては、規模の小さいリフォームは補助金の対象外となるケースがある点に注意が必要です。
- 補助額はリフォーム費用の1/2まで&最大200万円まで
- 補助額が5万円未満の申請は対象外
- リフォーム費用が補助額を下回る場合は対象外
〈参考〉
以下より株式会社MAC(マック)が抜粋して紹介
・先進的窓リノベ2024事業『資料ダウンロード』>交付申請の手引き
・環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』先進的窓リノベ2025事業の詳細
対象工事に関する注意点
使用製品・リフォーム内容ともに、詳細な規定がある点に注意が必要です。
- 居住用以外に使用する居室の窓(ガラス)のリフォームは、対象外(自宅内の店舗部分・事務所部分など)
- 使用できる窓(ガラス)製品は決まっている
- 補助金の対象となる窓(ガラス)であっても、建材メーカーが保証しない方法でリフォームする場合は補助金の対象外(はつり工法専用の窓をカバー工法で設置するなど)
- 室内ドアにはめ込まれたガラスを交換するリフォームは対象外
- 施主支給(リフォームの発注者が窓(ガラス)を購入して施工業者へ取り付けのみ依頼すること)は対象外
- 中古品は対象外
- 既存の窓(ガラス)よりも省エネ性能が下回る製品への交換は対象外
〈参考〉
以下より株式会社MAC(マック)が抜粋して紹介
・先進的窓リノベ2024事業『資料ダウンロード』>交付申請の手引き
・環境省ホームページ『断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業(先進的窓リノベ2025事業)について』先進的窓リノベ2025事業の詳細
首都圏で「先進的窓リノベ2025事業を活用したいけど、対象になる?」と疑問をお持ちの方は、株式会社MAC(マック)へお問い合わせください。
ご要望を伺い、補助金活用をスムーズに検討できるプランを提案いたします。
先進的窓リノベ2025事業Q&A
最後に、窓リフォームの専門家である株式会社MAC(マック)が、先進的窓リノベ2025事業についてよくいただく質問・回答をまとめて紹介します。
「2025事業」「2024事業」の違いを知りたい
先進的窓リノベ2025事業はドアが補助対象とならない点が、2024事業との大きな違いです。
※2024事業では、窓と一緒にリフォームする場合のみ、玄関ドア・勝手口ドアなども補助金の対象でした。
また、補助額・対象製品の変更などもあります。
先進的窓リノベ事業以外の補助金を知りたい
窓のリフォームをする場合、以下のような補助金も活用可能です。
「どの補助金を活用すると最もお得か」はリフォームプランに応じて変わるため、施工業者へ相談することをおすすめします。
- 子育てグリーン住宅支援事業
- 次世代省エネ建材の実証支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 各自治体の補助金
また、補助金とはまったく違う制度ですが、減税制度を活用できる可能性もあるため、前もって確認が必要です。
- 所得税の減税
- 固定資産税の減税
〈参考〉国土交通ウェブサイト『住宅リフォームにおける減税制度について』
「先進的窓リノベ2025事業」「自治体の補助金」は併用可能?
「先進的窓リノベ2025事業」「自治体の補助金」は、補助金の財源が違う場合は併用できる可能性があります。
他補助金との併用については判断が難しいため、先進的窓リノベ2025事業の事務局に問い合わせて確認することをおすすめします。
まとめ
先進的窓リノベ2025事業をスムーズに活用するために、必要書類・申請の流れなどを確認してきました。
補助金には対象条件などの詳細な規定があり、すべてを把握するのは難しいですよね。
ぜひ補助金の活用実績が豊富で、疑問・不安に丁寧に対応してくれる施工業者を選んで窓リフォームを依頼してください。
今回紹介した情報を、補助金申請の準備に活用していただけると幸いです。