真空ガラス「スペーシア」は割れやすい?疑問に回答│対策や使用するべき理由も解説
「真空ガラス スペーシアは割れやすい」
こうした意見をインターネット上で見かけることがあります。
断熱性や遮音性に優れた真空ガラスであるスペーシアは、どうして「割れやすい」といった意見があるのでしょうか。
本記事では、割れやすいとされる理由や対策、それでも真空ガラス スペーシアの利用が勧められる理由を解説します。
真空ガラス スペーシアへの交換を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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このコラムのポイント |
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Contents
「真空ガラス スペーシア」とは
〈施工事例〉千葉県富津市窓交換リフォーム工事|真空ガラススペーシア施工例
真空ガラス スペーシアとは、2枚のガラスの内側に真空の層を設けることで、優れた断熱性能を実現した高性能なガラスを指します。
また、真空層とガラスを合わせた厚みが薄いことから、シングルガラスを設置していたサッシにそのまま交換できる点も特徴的です。
「真空ガラス スペーシアは割れやすい」とされる理由
優れた断熱性を持つガラスであるスペーシアは、次のような理由で「割れやすい」と指摘されることがあります。
- ペアガラスと比較して薄い構造だから
- 断熱性能が高く熱割れを起こす可能性があるから
- 基本的に特殊な加工ができないから
- 垂直面でないと使用できないから
- 50℃を超えるなど一定条件下で使用できないから
ペアガラスと比較して薄い構造だから
1つ目は、ペアガラスと比較したとき薄いことです。
一般的に、ペアガラスはガラスと中空層を足すと12mmほどの厚みになります。
一方でスペーシアは6mmほどと薄く、外部からの衝撃で割れやすい可能性があります。
〈関連コラム〉
ペアガラスとトリプルガラスの違いを比較|どっちがいいか判断する際のポイントも解説
断熱性能が高く熱割れを起こす可能性があるから
2つ目は、高い断熱性能を誇ることから、熱割れする可能性が高まることです。
熱割れとは、ガラスの表面や裏面、上部と下部などで温度差が生まれたとき、熱による膨張収縮によって割れることを指します。
断熱性能が高いため、温度が上昇した箇所と低いままの箇所とのあいだに温度差が生まれることで発生します。
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基本的に特殊な加工ができないから
3つ目は、特殊な加工ができないことです。
ガラスとガラスの間に真空層を作ることで断熱するスペーシアは、性能を担保するために長方形の形状での使用が求められます。
好みの窓の形に合わせて切断するなど、不適切な加工を施した場合はガラスが割れるきっかけとなります。
垂直面でないと使用できないから
4つ目は、垂直面以外では使用できないことです。
真空ガラス スペーシアは、垂直での設置以外に対応していません。
天窓(トップライト)など、水平方向に窓を設置する方法は、設計上想定されていない使い方になります。
50℃を超えるなど一定条件下で使用できないから
5つ目は、継続的に50℃を超えるなど、一定の条件下で使用できないことです。
高温下にさらされる環境では、外側のガラスが熱で膨張する一方、室内側は収縮した状態が続くこととなり、温度差によって熱割れすることがあります。
真空ガラススペーシアは、高い断熱性を持つ一方でデリケートな側面もあります。
リフォームで採用する場合は、経験豊富な専門家への相談がおすすめです。
首都圏でスペーシアを利用したリフォームをご検討中の方は、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
真空ガラス スペーシアが割れることへの対策
真空ガラス スペーシアの採用を希望する一方で、割れることに不安を感じている場合は、次の対策を検討しましょう。
熱割れを起こしやすい条件を避ける
スペーシアが熱割れする理由のひとつは、ガラスに生じる温度差です。
たとえば、冬場の晴れた日など外部の気温が低い場合に直射日光が当たる場所、当たらない場所など条件が異なる箇所がある場合が該当します。
日光の当たり方にムラがある箇所には複層ガラスを利用するなど、温度や日照条件によってガラスやサッシの種類を使い分けましょう。
直射日光のほか、次のような対策でも熱割れする可能性を抑えられますので検討しましょう。
- ガラス面にフィルムを貼らない
- 引違い窓の開放時にサッシ同士が重なることを避ける
- 二重サッシや内窓に使用する場合の注意点を守る
- 冷暖房の吹き出し口をガラス面に直接当てない
- ガラスに直接、ダンボールなどの物体を密着させない
ガラスにキズをつけない
ガラスの表面にキズが入ると、高温、または低温によるガラスの膨張、収縮の影響が一箇所に集まり、熱割れする原因となることがあります。
真空ガラスを使用した窓の付近では、子どもやペットが接触することを避けるなど、ガラスにキズが入らないよう行動を気をつけましょう。
火災保険や地震保険に加入する
ガラスが割れることによる経済的な損失を防ぎたい場合は、火災保険や地震保険への加入もおすすめです。
火災保険で特約をつけている場合、強風や物の飛来、熱割れなど様々な原因に対して、ガラスの破損は補償対象となります。
保険を利用すれば偶然の事故による破損へも保険金も下りますので、必要と思われる条件を想定して保険に加入しましょう。
なお、地震によるガラスの破損に対しては、別途地震保険への加入が必要です。
スペーシアの取り付けに慣れた業者に依頼する
〈施工事例〉千葉県富津市窓交換リフォーム工事|真空ガラススペーシア施工例
真空ガラス スペーシアの割れ、破損を防ぐためには、取り付けに慣れたリフォーム業者に依頼することも重要です。
スペーシアの取り扱いに慣れた業者であれば、ガラスの性質を熟知していますので、どういった環境下で割れる危険性が高いのか、正確に把握できます。
このため、スペーシアを避けるべき設置箇所などもアドバイスを受けられます。
首都圏でスペーシアの利用を検討している方は、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
スペーシアを使用する理由・メリットを紹介
「割れやすい」と指摘されるケースがあるスペーシアですが、それでも採用されるのは、設置することで複数のメリットがあるからです。
改めて、真空ガラス スペーシアには次のとおりメリットがあります。
- 高い断熱性能を持っていて、光熱費も抑えられる
- 結露を防ぎ、カビやダニの繁殖も防ぐ
- シングルガラスのサッシにそのまま取り付けられる
- 遮音性能が高く静かな住環境になる
- 5つのガラスから最適な性能を選択できる
- 管理規約が厳しい場合でも利用できる可能性がある
シングルガラスを設置していたサッシに対しても取り付けられ、また断熱性能が飛躍的に高まることから、光熱費や結露の発生を低減できます。
加えて真空ガラスならではの遮音性能や、各種目的に合わせて性能を高めたラインナップも魅力的です。
また、マンションでは窓が共用部となり、管理規約上リフォームが認められないケースがあります。
この場合も、サッシを交換しないスペーシアの場合、窓ガラスの交換によって住環境を高められる可能性があります。
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まとめ
〈施工事例〉K様邸|真空ガラススペーシア施工例
「割れやすい」という意見のあるスペーシアですが、紹介したように対策を立てれば、割れる可能性を低減することは可能です。
そもそも外部と接する箇所への設置を想定しているガラスですので、滅多なことで割れることはありません。
サッシの交換をせずにガラスの断熱性を高めたい方は、真空ガラス スペーシアを利用した窓リフォームを検討しましょう。
首都圏でのリフォームをご検討中であれば、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。