窓・ドアの『サッシ』とは?どこを指すのか、サッシの種類や特徴も分かりやすく解説
窓やドアの「サッシ」とは、どこを指すのか質問を受けることがあります。
そこで本記事では、サッシの言葉の意味や種類、選び方といった話題について解説します。
新築やリフォームの際、窓まわりの知識を正しく把握することで住環境を高められる可能性もありますので、本記事を参考にして特徴を掴みましょう。
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このコラムのポイント |
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Contents
窓・ドアのサッシとは?
窓やドアのサッシとは、窓枠と框(かまち)を合わせた部分を指します。
框とは、窓ガラスをはめ込む箇所を指しています。
写真のように、窓を建物に固定するための枠部分を「窓枠」、その内側のガラスをはめ込む部分を「框(かまち)」、框にはめ込む部分を「ガラス」と呼びます。
一般的には窓を対象にして「サッシ」と呼びますが、窓と同様の構造(枠・框・ガラスで構成される)であるドアも、サッシと呼ばれることがあります。
サッシの役割
サッシには複数の役割があります。
次のとおり代表的な4つの役割を紹介しますので、サッシが存在する理由を確認しましょう。
- サッシにはめ込むガラスの土台
- 外気の熱を遮断して温熱環境を整える
- 空気の遮断で外部の騒音を遮断する
- 外観や内装のデザインを整える
サッシにはめ込むガラスの土台
サッシがある一番の役割は、ガラスを支えることです。
ガラス単体では支持できないことから、サッシで窓枠と框を設けてガラスをはめ込む土台を作ります。
適切に固定されることで、窓を左右に動かした際もガラスが割れたり歪んだりすることなく利用できます。
外気の熱を遮断して温熱環境を整える
サッシは、外気の熱を遮断し室内の住環境を整える効果も持っています。
外気に直接触れる窓枠部分は、外の熱気や冷気を遮断する役割を担っています。
また、窓枠と框が噛み合わさりしっかりと閉まることで隙間を埋められ、隙間風が吹くことを避けられる点もメリットです。
サッシがあることで、断熱性・気密性を確保することができ、室内での結露の発生の低減や冷暖房の効率的な稼働が可能になります。
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空気の遮断で外部の騒音を軽減する
サッシがあることで、外部の騒音を遮断する効果も得られます。
近隣に交通量の多い道路がある場合など、外部からの騒音を避けるためには気密性を高めなければいけません。
気密性を高めて空気の振動や伝達を防ぐサッシがあることで、静かな室内環境を実現できます。
外観や内装のデザインを整える
サッシは住宅など建物の外観、内装デザインの構成要素として重要な役割を果たします。
窓は、特にリビングでは壁の面積の大きな割合を占めます。
その中で枠と框で構成されるサッシも、素材や色味によって外観や内装に与えるデザイン面での影響は大きいです。
ガラスを支える土台や温熱環境を整えるツールとして利用できることに加え、見た目の印象を整える役割も発揮します。
こうした役割を持つサッシは、経年劣化によって気密性などの性能が低下するケースもあります。
首都圏でサッシについての不満を感じている方は、玄関ドアや窓リフォーム専門店である株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
サッシの種類
サッシの性能やデザインを検討する際、必ず考慮する必要がある要素は、サッシの種類です。
主に4つあるサッシについて解説しますので、選択する際の参考にしてください。
アルミサッシ
アルミサッシは、住宅やビルなど広く利用されているサッシの一種で、次のような特徴を持っています。
- 軽量かつ強度が高く、腐食に強いなど耐久性に優れている
- 軽量で開閉に力がかからない
- 他のサッシと比較して価格が安い
- 熱伝導率が高く、外気温の影響を受けやすい
このように、アルミサッシは安いこと、耐久性に優れることといったメリットがある一方で、熱伝導率の高さが問題視されます。
窓辺からの暑さ寒さの原因となるほか、結露の原因にもなりますので、アルミサッシについて不満を抱えている方は他の素材に変更することをおすすめします。
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【アルミサッシで寒い!どうして?】寒さ対策の方法を解説│DIYで断熱する方法やアルミの問題点も紹介
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシは、外側がアルミニウム、内側が樹脂で構成されたサッシです。
耐久性の高いアルミと、断熱性の高い樹脂の特徴が生かされたサッシで、次のような特徴を持っています。
- 外側がアルミニウムで作られているため、耐久性が高い
- 内側が樹脂で作られているため、断熱性が高い
- アルミサッシと比較して結露の発生を防げる
- 外側と内側で異なる色を使うことができ、外観と内装に合うデザインになる
アルミサッシより価格は高い一方、樹脂サッシや木製サッシより安価なアルミ樹脂複合サッシは、アルミと樹脂の利点を組み合わせた特徴を持っていますので、耐久性と断熱性のバランスが取れたサッシです。
樹脂サッシや木製サッシと比べて費用も抑えられることから、近年利用率が高いサッシといえます。
樹脂サッシ
樹脂サッシは、サッシ全体がポリ塩化ビニルを主成分とした素材で構成されたサッシです。
アルミ樹脂複合サッシとは異なり、外部も含めて全体が樹脂で作られる樹脂サッシは、次のような特徴を持っています。
- アルミ樹脂複合サッシより高い断熱性を持つ
- アルミ樹脂複合サッシよりも結露の発生を抑えることができる
- アルミ樹脂複合サッシより商品単価は高くなる
- アルミサッシと比較すると耐久性が低い
樹脂サッシは外側も樹脂で構成されることから、アルミ樹脂複合サッシと比較しても高い断熱性を持つことがメリットです。
結露が発生する割合も減らすことができ、優れた温熱環境の住まいになることが期待できます。
アルミより耐久性が低いことが指摘されますが、50年程度は使用し続けられるとされていて、樹脂窓の耐候性を確認する試験でも、30年経過時点で表面変化がないことが分かっています。
木製サッシ
木製サッシは、木材を主原料として作られるサッシを指します。
日本での普及率が低い木製サッシの特徴は次のとおりです。
- 樹脂サッシを超える高い断熱性能
- 木材特有の高い質感・デザイン
- 腐食を防ぐため、定期的な再塗装が必要
- 樹脂サッシと比較してさらに商品単価が高い
このように、木製サッシはトップクラスの断熱性を持つ一方で、単価が高い点、定期的なメンテナンスが必要になる点はデメリットといえます。
このように、サッシには主に4つの種類があります。
このうちアルミサッシは断熱性や結露の面で不満を抱えやすいことから、樹脂サッシなどへの交換がおすすめです。
首都圏にお住まいで窓辺からの暑さ、寒さが気になる方は、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
性能以外のサッシの選び方
サッシには複数ありますので、どの種類のサッシを選択するべきか迷うことがあります。
一般的にサッシは性能で選ばれることが多いですが、他の視点でのサッシの選び方を紹介します。
開閉方法
サッシは開閉方法を検討する必要があります。
日本で利用されることの多いサッシは、2枚のサッシを左右にスライドして開閉する引違い戸です。
引違い戸は開口の幅を調節できることから通風の量を調節できる一方で、2枚のサッシ間で隙間が生じやすく気密性が低くなる傾向がある点がデメリットです。
引違い戸のほかにも、次のとおり開閉方法には種類と特徴があります。
- 上げ下げ窓:上下にスライドさせて開く窓
- 滑り出し窓:窓の片側が外に向かってスライドして開く窓
- 内倒し、外倒し窓:サッシが内、または外に倒れるように開く窓
- 天窓:採光、通風目的で屋根に取り付けられる窓
- FIX窓:採光、眺望目的で設けられる動作しない窓
それぞれ特徴が異なりますので、窓ごとに目的を決めて最適な開閉方法のサッシを選ぶ必要があります。
リフォーム用の窓、工法
リフォームを目的としたサッシもありますので、窓まわりに不満がある方は確認しましょう。
窓辺から熱気や冷気を感じるなど断熱性に不満がある場合は、カバー工法によるリフォームや内窓の追加が選択肢として挙げられます。
カバー工法は、既存の窓枠の上から新しい断熱性に優れた窓枠を被せ、サッシやガラスを断熱性の高い製品に交換する手法です。
また内窓は、既存の窓はそのままに内側に新たに内窓を設置する工法です。
カバー工法は断熱性の高いサッシに交換することで、内窓は既存の窓と新しい窓の間に断熱層を設けることで、温熱環境の改善を目指します。
リフォームを検討中の方は、リフォームの専用工法があることを確認しましょう。
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まとめ
窓やドアを構成するサッシについて、どこを指すのか、またサッシの役割や種類、選び方について解説しました。
新築でもリフォームでも、サッシの選択によって温熱環境のほか、視線の抜け方や騒音の聞こえ方、外観、内装のデザインなど住環境に関わる要素は大幅に変わります。
現在のお住まいでサッシについて不満がある方は、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。