Low-Eガラスで『見えにくい・寒い・電波遮断』など設置後の失敗を防ぐには?避ける方法を解説
窓の断熱・遮熱性を高める手段の中にLow-Eガラスを利用する方法があります。
しかしLow-Eガラスには、見えにくい、寒い、電波が遮断されるといった問題が生じるケースも。
そこで本記事では、Low-Eガラスで見えにくい、寒い、電波の遮断、その他の失敗を避ける対策について解説します。
- そもそもLow-Eガラスとは何か
- 逆にどのようなメリットがあるのか
こうした話題についても紹介しますので、ガラスの仕様に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
このコラムのポイント |
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Low-Eガラスとは?
Low-Eガラスとは、「Low Emissivity(低放射)ガラス」の略で、太陽光による室内に対する放射量が少なくなるガラスを指します。
ガラスの表面に薄い金属の膜をコーティングすることで製造され、次のように複数の効果を発揮します。
- 外部からの熱気や冷気の遮断
- エアコンによる暖房冷房の効率アップ
- 紫外線カットによる日焼けの軽減 など
なお、Low-Eガラスには、室内側に金属膜を持つ「断熱型Low-Eガラス」と、室外側に金属膜を持つ「遮熱型Low-Eガラス」があります。
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Low-Eガラスで起こる5つの失敗
上手に利用することで高い効果を得られるLow-Eガラスは、次のような場面で失敗を感じることがあります。
- 反射で中から外が見えにくい
- Low-Eガラスで電波が遮断されて通信しづらい
- 遮熱タイプの場合熱が入らずに寒い
- 断熱タイプの場合熱を取り込んで暑い
- Low-Eガラス仕様にすると高い
反射で中から外が見えにくい
薄い金属膜をコーティングするLow-Eガラスには独特の反射があります。
このため中から外を見る際に、特に斜めから見るときには外が見えにくくなる恐れがあります。
庭の緑などを楽しみたい方は、慎重にガラスを選択しなければいけません。
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Low-Eガラスで電波が遮断されて通信しづらい
金属膜でコーティングするLow-Eガラスは、スマートフォンの電波を遮断することが指摘されます。
Low-Eガラスに加えて、外壁などにも電波を通しづらい建材を利用している場合は、更に注意が必要です。
遮熱タイプの場合熱が入らずに寒い
室外側に遮熱加工を施す遮熱タイプのLow-Eガラスは、夏の日差しを遮り涼しさを提供する一方で、冬場の日差しも反射して冷たさを感じることがあります。
断熱タイプ・遮熱タイプの使い分けによって住環境の良し悪しが変わる可能性がある点に注意が必要です。
断熱タイプの場合熱を取り込んで暑い
室内側に遮熱加工を施す断熱タイプのLow-Eガラスは、エアコンなどの暖気を反射して室内に押し戻しますので、冬場は暖かさを感じやすい特徴を持っています。
一方で、外からの熱を取り込み室内からの熱を逃さないことから、夏場は暑さを感じる恐れもあります。
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Low-Eガラス仕様にすると高い
通常の窓ガラスに薄い金属の膜を塗布するLow-Eガラスは、加工する費用の分通常の窓ガラスより価格が上がります。
使用するガラスのメーカーや取り扱う業者によりますが、1.3~2倍の費用になることもありますので、予算に上限がある場合は注意が必要です。
このようにLow-Eガラスには、「見えにくい、寒い、電波が入らない」といった問題が生じることがあります。
窓やガラス交換によって解消できる可能性もありますので、窓に関して不満を感じている方は首都圏の玄関・窓リフォームをする株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
Low-Eガラスの失敗を避けるには?
このようなLow-Eガラスに関する失敗を避けるためには、次の対策を検討しましょう。
Low-Eガラスの色味を確認する
1つ目は、Low-Eガラスの色味を確認することです。
Low-Eガラスは、製品によって異なる色味が設定されています。
どの色味がご自宅の雰囲気に合うのか、また室内から室外を見通しやすいのか、あるいはLow-Eガラスではなく透明なペアガラス、トリプルガラスを利用するべきか検討しましょう。
断熱・遮熱タイプの特徴を把握してから選択する
2つ目は、断熱・遮熱タイプのLow-Eガラスの特徴を正確に把握することです。
次のように断熱タイプ、遮熱タイプのLow-Eガラスはそれぞれ特徴が異なります。
断熱タイプの特徴
- 外からの冷気を遮断する
- 室内の暖気を遮断し留める
- 結露の発生を軽減する
- 暖房の使用効率が上がる
遮熱タイプの特徴
- 夏場の暑い日差しを遮断する
- 強い紫外線を遮断する
- 冷房の使用効率が上がる
こうした特徴を把握した上で、ガラス交換する目的を達成するためには、断熱・遮熱どちらのガラスが適しているのかを検討しましょう。
宅内ではWi-Fiを利用する
3つ目は、宅内の通信はWi-Fiを利用することです。
Low-Eガラスや断熱材によって電波が遮断された場合でも、光回線やケーブルインターネットなどを通じて宅内に通信環境を引き込み、Wi-Fi機器を活用して家の中に電波を飛ばせば通信環境が整います。
Low-Eガラスに交換する枚数を限定
4つ目は、Low-Eガラスに交換する枚数を減らすことです。
家全体を通常のガラスからLow-Eガラスに変更すると多大な費用がかかります。
リビングやダイニングなど主要な間取りに限定して交換する方針を取れば 工事費を抑えられます。
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補助金を利用してLow-Eガラスに交換する
5つ目は、国や地方自治体が運用する補助金を利用してリフォームを依頼することです。
補助金を活用すれば、数万円から数十万円ほども費用が軽減されることもあり、比較的安価に優れた温熱環境の住まいを手に入れられます。
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このように、「見えにくい、寒い、電波が入らない」といった失敗を避けてLow-Eガラスを導入することは可能です。
逆にLow-Eガラスの導入で、夏冬の暑さ寒さを解決できる可能性もありますので、窓辺の温熱環境に悩んでいる方は、首都圏で玄関・窓のリフォーム工事をする株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
改めて確認したいLow-Eガラスのメリット
Low-Eガラスの交換についての失敗や対策について解説しましたが、Low-Eガラスには設置するべきメリットもありますので改めて紹介します。
日射熱を遮断する効果を持つ
1つ目のメリットは、日射熱を遮断する効果を持つことです。
ペアガラスやトリプルガラスであっても、直射日光が当たる場所では暑さを感じてしまいます。
日射熱を反射し遮るLow-Eガラスを利用すれば、夏場の暑さを軽減する対策となります。
紫外線をカットする効果を持つ
2つ目のメリットは、紫外線をカットする効果を持つことです。
直射日光には熱に加えて、肌トラブルにつながる紫外線が含まれています。
Low-Eガラスを活用すれば紫外線を反射する効果も期待できますので、室内での日焼けが気になる方にもおすすめです。
遮熱・断熱性向上で光熱費を節約できる
3つ目のメリットは、遮熱性・断熱性の向上で光熱費を節約できることです。
夏場は外からの熱の侵入を防ぎ、冬場は室内からの熱の放出を防ぐLow-Eガラスを導入すれば、エアコンの稼働効率が上がり光熱費を節約できます。
室内のプライバシー性を保てる
4つ目のメリットは、室内のプライバシー性を保てることです。
Low-Eガラスには独特の光沢がありますので、外からの視線の侵入を防ぐ効果も期待できます。
ただし、光の入射角度などによって外から視線が入りやすい時間もできますので、視線の侵入を防ぐことを主な目的にしたい場合は、すりガラスなどを選択することをおすすめします。
▶首都圏での窓・玄関ドアリフォームをご検討中の方は、見積もりからお気軽にご相談ください!
まとめ
遮熱効果・断熱効果を発揮する特殊なガラスであるLow-Eガラスについて、採用することで感じることのある失敗、およびその対策について解説しました。
紹介したように、Low-Eガラスは遮熱コーティングを外側に施すか内側に施すかで特徴が変わります。
また、景色を楽しみたい場合や冬の日射を最大限取り込みたい場合は通常のガラスが適しているケースもあります。
どのガラスが適しているか確認したい方は、首都圏での玄関・窓リフォームをする、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。