先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金は一時所得|確定申告はいくらから必要か、必要書類など簡単解説

先進的窓リノベなどのリフォーム補助金|確定申告はいくらから必要か

先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金は「一時所得」の扱いとなり、補助金の交付額が50万円超の場合は確定申告をする必要があります

確定申告になじみがない方の中で、「確定申告のやり方がわからない」「課税されるの?」など、不安をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は首都圏でリフォーム補助金を活用した窓・玄関などのリフォームを承っている「株式会社MAC(マック)」が、以下の項目をわかりやすく解説します

このコラムのポイント
  • 先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金の交付金に対する確定申告の有無・課税されるかどうかを、わかりやすく解説します。
  • 確定申告が必要な方へ、必要書類と確定申告提出までの流れを紹介します。
  • リフォーム補助金の交付額は住宅ローン控除の計算に含める必要があるため、内容を紹介します。
  • 2025年度もリフォーム時に活用できる補助金が実施されるので、最新情報を確認しましょう。

 

確定申告の準備をスムーズに進めるために、ぜひ最後までごらんください。

先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金は一時所得|確定申告はいくらから必要か

先進的窓リノベなどのリフォーム補助金|確定申告はいくらから必要か

はじめに、先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金を申請した場合の確定申告の有無・課税されるかどうかを、わかりやすく解説します。

 

※今回紹介する一時所得の内容は、個人がリフォーム補助金を申請した場合のものです。

個人が申請したリフォーム補助金以外の補助金・別の一時所得に関しては、取り扱いが違う可能性があるため、ご注意ください。

 

50万円超から確定申告が必要

リフォーム補助金を申請した場合、確定申告の有無は以下のように判断します

  • 確定申告が必要:補助金の交付額が50万円超の場合
  • 確定申告が不要:補助金の交付額が50万円以下の場合

〈参考〉国税庁トップページ>検索窓に「1490」と入力して検索>一時所得

50万円以下の場合に確定申告が不要な理由は、一時所得は特別控除額50万円を差し引いて課税額を計算することが定められているためです。

(一時所得が50万円以下の場合は課税されないため、確定申告が不要)

 

【課税されない場合】先進的窓リノベ事業など国庫補助金等

リフォーム補助金の交付額が50万円超の場合は確定申告が必要ですが、申請した補助金が「国庫補助金等」に該当する場合は、課税されないことが所得税法で定められています

〈参考〉国税庁トップページ>検索窓に「2202」と入力して検索>国庫補助金等を受け取ったとき

【国庫補助金等に該当する補助金例(2024年12月時点で実施されている補助金】

  • 先進的窓リノベ事業事業
  • 子育てエコホーム支援事業
  • 給湯省エネ事業 など

〈参考〉先進的窓リノベ事業2024事業『先進的窓リノベ事業2024事業のよくあるご質問』>全体>No.8

国庫補助金等が課税されないのは法律上の特例のため、「先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金を申請した場合に確定申告をするのは、課税されないことを証明するため」と理解して、確定申告を忘れないようにしましょう

 

【課税される場合】国庫補助金等以外

国・自治体が実施する支給・支援制度の中には、補助金と似たような内容に見えて国庫補助金等ではないものもあるため、注意が必要です

国庫補助金等と間違えやすい制度例を紹介するので、参考にしてください。

【補助金と間違えやすい制度例】

イメージしていただきやすいよう、過去に実施されたものも紹介します。

  • すまい給付金(2024年12月末終了)
  • 住宅エコポイント(2014年3月末終了)
  • マイナポイント(2023年9月末終了)

上記のほかに、自治体が実施している「ふるさと納税」の返礼品も一時所得で、50万円を超すと課税対象となります。

〈参考〉国税庁トップページ>検索窓に「ふるさと納税の返礼品の収入計上時期」と入力して検索

国・自治体から受け取る補助金のような支給・支援金などが課税対象かどうかを判断しづらい場合には、お住まいの地域を管轄する税務署に問い合わせをして確認しましょう。

 

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先進的窓リノベ事業などの国庫補助金等を受け取った場合の確定申告(e-Tax)|必要書類、流れ

先進的窓リノベなどのリフォーム補助金|確定申告の流れ(e-Tax)

先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金を申請する場合の確定申告の有無、課税されるかどうかを確認したので、次に確定申告が必要な場合の手続きの流れを紹介します

 

確定申告の必要書類

会社勤務の方が、先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金のみを申告する場合の必要書類は、以下のとおりです。

必要書類 提出方法
・確定申告書 第一表・第二表
・源泉徴収票
・マイナンバーカード
・電子申請
・郵送
・持参
国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書 ・郵送
・持参

 

「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」は電子申請システムのe-Tax内に書類がないため、郵送or持参のみでの提出となります。

また会社勤務の方が、源泉徴収票に含まれていないリフォーム補助金以外の内容もあわせて確定申告をする場合には、申告内容に合わせて書類を用意する必要があります

(例)

  • 医療費:医療費控除申告書を電子申請可能(医療費の領収書等は自宅で5年間の保存が必要)
  • ふるさと納税などの寄付金:寄付金控除証明書を電子申請可能 など

 

確定申告の流れ|課税されないための注意点も紹介

確定申告は、補助金の交付額が決定した翌年(交付決定通知書が届いた翌年)の3月15日までに提出します。(3月15日が休日の場合は翌営業日)

補助金の申請後、交付決定通知書が届かない状態で年をまたぐこともあるため、確定申告をする年を間違わないようにご注意ください。

(例)「補助金の申請日:2024年11月1日」「交付決定通知書の到着:2025年2月1日」の場合、確定申告書を提出するのは2026年3月16日まで。

 

書類を準備したら、確定申告書を作成して提出しましょう。

今回は、e-Taxを利用して電子申請をする場合の流れを紹介します。

確定申告の流れ
国税庁トップページ>検索窓に「所得税の確定申告」と入力して検索。

 

先進的窓リノベなどリフォーム補助金の確定申告

「所得税の確定申告」のページを開く。

先進的窓リノベなどリフォーム補助金の確定申告

「確定申告コーナー」メニューを開き、案内に従って入力。

※途中で「一時所得」にチェックを入れるメニューが表示されますが、チェックを入れないでください。

入力項目の最後の方に「特記事項」を記入する画面が表示されるので、以下を参考にして入力。

「先進的窓リノベ事業2024事業に申請し、◯円の交付決定通知書を受け取りました。

別途、「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を△税務署に提出します。」

すべての入力が終了したら、e-Tax内で確定申告書を提出。

送信完了を知らせる画面に表示される「利用者識別番号」「受付日時」「受付番号」をメモしておく。

「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を作成。

※「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」でインターネット検索をし、ダウンロードできます。

「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」の空欄に、以下を記入。

・確定申告書は電子申告済みであることを記入。

・「利用者識別番号」「受付日時」「受付番号」を記入。

「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を、お住いの地域を管轄する税務署へ郵送or持参で提出。

 

e-Taxは感覚的に操作できるように工夫されているシステムですが、わかりづらい場合は、税務署内にもe-Taxでの電子申告が可能な機械が設置されています。

税務署内では職員に質問しながら電子申告が可能ですので、不安な場合は活用することをおすすめします。

 

先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金を活用したら住宅ローン控除の計算に注意が必要

住宅ローン控除申告書

ここまで、「補助金を受け取る=所得が増える」という視点で確定申告の有無などを紹介してきましたが、「補助金を受け取る=リフォーム費用の支払い負担が減る」ということでもありますよね。

そのため、住宅ローンを利用してリフォーム等をした方の費用負担を軽減する目的で実施されている「住宅ローン控除(所得税の減税制度)」の減税額を計算する際には、住宅ローンの年末残高(支払い負担額)から補助金の交付額を差し引いて減税額を計算する必要があります

【住宅ローン減税とは】

借入期間10年以上の住宅ローンを利用して一定要件に該当するリフォーム・新築をした場合に、最長13年間に渡って、「住宅ローンの年末残高×0.7%」を所得税から指し引ける制度です。

〈参考〉国土交通省ウェブサイト『住宅ローン減税』

※住宅ローン減税には詳細な適用要件・減税額上限などがあるため、詳細の確認が必要です。

 

また、住宅ローン控除は住宅ローンを利用し始めた年から活用できる減税制度なので、補助金の交付決定通知書が年末までに届かない場合は、以下のように減税額を計算します

【(住宅ローンの年末残高-補助金の交付見込額)×0.7%=所得税の減税額】

※「補助金の交付見込額」と「交付決定通知書の額」が違う場合には、後から確定申告の修正申告が必要です。

〈参考〉国税庁トップページ>検索窓に「1213」と入力して検索>認定住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除)>住宅借入金等特別控除の控除期間および控除額の計算方法

 

リフォームの際に活用できる可能性がある住宅ローン減税以外の減税制度・住宅ローンを利用しない場合の減税制度を、こちらの記事で確認できます。

〈関連ページ〉【2024−2025最新】玄関引き戸のリフォーム補助金を申請する方法|いくら、いつまでなど解説

 

「補助金を受け取る=所得が増える」という視点で申告をする一時所得、「補助金を受け取る=リフォーム費用の支払い負担が減る」という視点で申告をする所得税では、補助金の取り扱いが違う点にご注意ください。

不明点がある場合には、お住まいの地域を管轄する税務署に相談をしましょう。

2025年に実施されるリフォーム補助金の最新情報

リフォーム補助金

最後に、2025年に継続実施・新設されるリフォーム補助金も確認しておきましょう。

補助金名称  備考
先進的窓リノベ事業2025事業 ・補助額:上限200万円/戸
・窓・玄関ドアの断熱リフォームが対象
子育てグリーン住宅支援事業 ・補助額:上限60万円/戸
・開口部・駆体などの断熱リフォームが対象
給湯省エネ2025事業 ・補助額:上限20万円+加算/台
・高効率給湯器の導入が対象
次世代省エネ建材の実証支援事業 ・補助額:上限150万円/戸
・高性能の窓・玄関ドアに交換するリフォームが対象
長期優良住宅化リフォーム推進事業 ・補助額:上限160万円/戸
・耐久性などを一定基準まで引き上げるリフォームが対象
既存住宅の断熱リフォーム支援事業 ・補助額:上限120万円/戸
・窓・玄関ドアの断熱リフォームが対象
介護保険法にもとづく住宅改修費の支給 ・補助額:ひとり生涯
・バリアフリ―化など介護関連のリフォームが対象
各自治体の補助金 自治体によって実施状況が違う

 

先進的窓リノベ事業2025年事業の補助額などを、こちらの記事で紹介しています。

〈関連ページ〉先進的窓リノベ事業事業補助金はなくならず2025年も実施予定|登録事業者・対象商品など最新情報を簡単解説

 

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まとめ

「先進的窓リノベ事業などのリフォーム補助金の確定申告は、いくらから必要か」などの不安・疑問をお持ちの方へ、スムーズに確定申告の準備を進める方法を紹介してきました

先進的窓リノベ事業などの国庫補助金等は、補助金の交付額が50万円超の場合に確定申告が必要ですが、課税はされません。

施工業者に申請を任せる補助金であっても確定申告はご自身で実施する必要があるため、今回紹介した情報を参考にしていただけると幸いです。

 

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