「大工不足でリフォームが難しい?」起こる問題と個人でもできる5つの対策を紹介
「大工不足でリフォームや修繕が難しくなる」
こうした意見を聞くことがあります。
新築で家を建てた場合でも、中古住宅を購入した場合でも、長く住み続けると屋根や外壁の修繕が必要です。
また、ライフステージの変化に応じて間取りを変更するリフォームが必要になるケースや、暑さ、寒さを感じて断熱リフォームをするケースもあります。
本記事ではこのようなケースに備えて、一般の人が取ることのできる大工不足への対策を紹介します。
本当に大工は不足しているのか、また原因や大工不足で起こる問題についても解説しますので、優れた住環境を保ちたい方はぜひ参考にしてください。
このコラムのポイント |
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Contents
本当にリフォームできる大工は不足しているのか
はじめに、本当にリフォームに対応できる大工は不足しているのか、実態について確認しましょう。
大工の就業者数は減少傾向
総務省では、大工として就業する方の推移を調査しています。
調査の中で、1980年に93万7,000人でピークとなった大工就業者数は減少傾向を示していて、2020年の国勢調査の結果では29万8,000人まで減少しました。
実際に大工として就業する方は減少していることが分かります。
リフォーム件数は維持~増加傾向
一方で住宅リフォームの件数は、どのように推移しているのでしょうか。
国土交通省の調査によると、令和2年度から令和6年度にかけて、リフォーム工事の規模は基本的に増加する傾向が確認できます。
このように、大工として就業する方が減少する中で、リフォーム工事の需要が増えれば、大工不足でリフォーム工事が難しくなる可能性があることが分かります。
人材不足に加えて、物価の高騰によってリフォーム工事の価格が上がることも予想されます。
現在のお住まいに不満を感じている方は、玄関・窓を専門に交換リフォームする、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。
大工不足の原因とは?
大工が不足する傾向は確認できましたが、その原因は何なのでしょうか。
主な理由は、次の2つです。
高齢化と後継者不足
1つ目は、高齢化と後継者不足です。
こちらのグラフは、大工の就業者数が減少することに加えて、大工が高齢化している点、若年層が参入していないことも示しています。
1975年は大工の30歳未満が占める割合は33%でしたが、2020年には7%と減少しています。
また、逆に8%であった60歳以上の割合は、2020年には43%に増えました。
このように、高齢化および後継者となる大工が不足している点が大工不足の大きな原因になっています。
所得が低く社会保障制度が薄い
2つ目の理由は、大工を含む建設業の給与が低い点、および社会保障制度が薄い点です。
こちらのグラフのとおり、建設業男性の生産労働者(現場で働く方)の平均給与は445万円、男性労働者の平均給与は552万円と、給与水準に差が出ていることが分かります。
また、大工は個人事業主であるケースも多く、将来受け取れる年金額や家族を扶養に入れられるか、といった違いがあり、生活の安定性の面で大工を避けるケースも考えられます。
大工不足で起こる問題とは?
これから大工が不足していった場合、どのような問題が起こるのでしょうか。
施主の視点から見ると、2つの問題が起きてしまいます。
リフォームを依頼できなくなる
1つ目は、リフォーム工事を依頼できなくなることです。
リフォーム工事を担える人材が不足しますので、大工の数が減り続けると実際に工事をする方が不足します。
「間取りを変更したい」「断熱性を高めるリフォームをしたい」
このように思っても、リフォーム工事が順番待ちとなる可能性があります。
リフォーム工事の質が低くなる
2つ目は、リフォーム工事の質が低くなることです。
リフォーム工事の需要が高い中で人手不足になると、一定の技術を持っていない業者が参入する可能性があります。
リフォームを依頼する会社選びをしっかり検討しなければ、質の低いリフォーム工事で住環境の不満を解消できません。
質を確保しながらリフォームの依頼をするためには、下請けを利用しない自社施工の会社への依頼がおすすめです。
首都圏での安価・高品質な工事は、自社施工・管理で工事する株式会社MAC(マック)までお声がけください。
私たちにできる大工不足5つの対策
では、一般の人でもできる、大工が不足することに対する対策はどのようなものなのでしょうか。
主な5つの対策を紹介します。
- 工務店や大工とのコミュニケーションを取る
- リフォーム業者の探し方を確認する
- 自社管理・施工の会社に依頼する
- 余裕を持ったスケジュールを立てる
- 補助金利用時は特にスケジュールをシビアに
工務店や大工とのコミュニケーションを取る
1つ目は、工務店や大工とのコミュニケーションを取ることです。
人材不足、後継者不足が進む中で、工務店や個人事業主の大工が倒産する可能性は捨てきれません。
このとき、工務店や大工とのコミュニケーションが取れていれば、他の工務店や大工を紹介してもらい、スムーズにリフォームを依頼できる可能性があります。
リフォーム業者の探し方を確認する
2つ目は、リフォーム業者の探し方を確認することです。
リフォームを依頼する際、複数の探し方を知っていれば、施工精度の高い業者やちょうど手が空いている業者などを探せる可能性があります。
インターネット検索やグーグルマップ、自治体の紹介サービスや口コミなど複数の手段で業者を探しましょう。
〈関連コラム〉
リフォーム業者の探し方|種類やチェックポイント、評判の良い業者の特徴も紹介
自社管理・施工の会社に依頼する
3つ目は、自社管理・施工の会社に依頼することです。
自社管理・施工の会社は、自社で受けたリフォーム工事を下請けに出すことなく、自社の社員が管理・施工をします。
この場合、リフォーム工事の質を一定に保てますし、社員大工の社会保障や給与の安定なども担保できますので、長く安定して経営が続くことを期待できます。
余裕を持ったスケジュールを立てる
4つ目は、余裕を持ったスケジュールでリフォームを依頼することです。
リフォーム業者は、新年度に向かう1~3月と、年末に向かう9~12月が繁忙期とされます。
逆に特定の時期を除くと時間に余裕が生まれるケースがありますので、「半年の間で手の空いたとき工事すればよい」と余裕をもったスケジュールで依頼することも効果的です。
補助金利用時は特にスケジュールに余裕を持たせる
5つ目は、補助金を活用する際は特にスケジュールに余裕を持つことです。
玄関ドアや窓、断熱材といった工種のリフォームは、補助金を受けて割安に工事できる場合があります。
しかし、一定の期間内に工事や申請をする必要がありますので、補助金を活用してリフォームする場合は、特にスケジュールに余裕を設けることをおすすめします。
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まとめ
「大工不足でリフォーム工事を依頼しづらくなる」
こうした不安を感じている方に向けて、大工不足の実態と対策について解説しました。
紹介した統計データのとおり、年々大工の数は減少する一方で、リフォーム工事の数は増加傾向でリフォーム工事に手が回らなくなる可能性はあります。
一方で、余裕を持ったスケジュールの取り方や、複数の業者を探してリフォームできる業者を見つけるなど、対策を取れば大工不足の影響を抑えられます。
大切なことは、「この日までに必ずリフォームを」と詰めたスケジュールを避けるべく、早めにリフォーム業者に連絡することです。
首都圏で玄関や窓のリフォームを検討している方は、株式会社MAC(マック)まで、お気軽にご相談ください。