窓のプチプチに断熱効果はある?貼り方や注意点を解説
プチプチはホームセンターなどで簡単に入手でき、窓に貼るのもお手軽なため、DIYの断熱対策として人気です。
しかし、実際に断熱効果はあるのか、カビや火事のリスクなどデメリットはないのか、気になるポイントも多いですよね。
そこでこの記事では、首都圏で窓リフォームを手掛ける株式会社MAC(マック)が、窓のプチプチの断熱効果の有無や正しい貼り方について詳しく解説します。
窓にプチプチを貼る時に注意すべきことも紹介しますので、ぜひDIYに挑戦する前にチェックしてみてください。
このコラムのポイント |
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窓のプチプチに断熱効果はある?ない?
まずは、窓にプチプチを貼って断熱効果を得られるのか、どんな仕組みなのかチェックしてみましょう。
窓のプチプチとは?
現在はホームセンターやインターネット通販などでさまざまな窓のプチプチが販売されていますが、本来は商品の梱包のための資材です。
プチプチの正式名称は「気泡緩衝材」で、2枚のポリエチレンシートの間に円柱状の空気を閉じ込めて、空気の圧力で衝撃から商品を守るために使われます。
ちなみに、「プチプチ」という名称は川上産業株式会社の登録商標です。酒井化学工業株式会社の「エアーキャップ」、株式会社ジェイエスピーの「キャプロン」などほかの名称もありますが、基本的には同じものになります。
窓のプチプチに断熱効果はある?
本来梱包材であるプチプチが窓に使われるようになったのは、衝撃を吸収するための空気層が、窓の断熱性を高める効果を持っているためです。
ガラスは熱伝導性が高いため、昔ながらのシングルガラスは外気の暑さや寒さが室内に伝わりやすくなります。
プチプチの空気層は熱を伝えにくい性質を持っているため、2枚のガラスの間に空気層があるペアガラスと同じような状態になり、窓の内側に貼ることで断熱効果を高めることができるのです。
断熱効果を高める窓のプチプチの貼り方
前述したように窓のプチプチは断熱性アップが期待できますが、しっかり効果を出すには正しい貼り方をすることが大切です。
次の3つの手順を覚えて、しっかり断熱効果が出るプチプチの貼り方を実践しましょう。
窓ガラスとサッシを掃除する
プチプチを貼る前に、まずは窓ガラスとサッシの汚れや結露などをしっかり掃除しましょう。
貼る面が汚れているとプチプチをしっかり固定できず、すき間ができて断熱効果が出ない原因になってしまいます。
また、結露によってカビが生えている場合、そのままプチプチを貼ると裏側で増殖してしまう可能性もあります。
窓ガラスだけでなく、アルミサッシの凹凸やパッキン部分なども含めて、しっかりカビや汚れを拭き取って十分乾燥させましょう。
すき間が無いように大きめにカットする
窓に貼るプチプチをカットするときは、すき間ができないように少し大きめにカットするのがポイントです。
せっかく断熱効果があるプチプチを窓に貼っても、すき間があると冷気や熱気が入ってきてしまいます。例えば、冬場にダウンジャケットを着ていても、手や首元にすき間があると寒さが入ってきてしまいますよね。
いきなり小さくカットすると後戻りできないため、少し大きめに切っておいて、後で貼る時に調整するのが失敗しにくいです。
プチプチの凹凸を窓ガラス側にする
実際に窓にプチプチを貼る時は、凹凸面をガラス側に向けるのも、断熱効果アップのコツです。
凹凸面をガラス側に向けたほうが、ガラスとプチプチの間にある空気層が増えるため断熱効果アップが期待できるのです。
また、プチプチの平らな面を室内側にすることで、すき間にほこりが溜まりにくくなるのもメリットです。
すき間なくテープで貼る
最後にプチプチをテープで窓に貼っていきますが、すき間がないようにぐるっと一周密閉するのも大切なポイントです。
少しでもすき間があると冷気や熱気が漏れてしまい、断熱効果が低下してしまいます。
また、しっかりプチプチを貼り付けておかないと、後でテープが剥がれて浮いてしまうこともあります。
室内側の見た目にも関わりますので、まっすぐていねいに、すき間ができないようにテープで貼っていきましょう。
窓のプチプチを貼る時の注意点
手軽に窓の断熱性を高められるプチプチですが、実際に貼る際に注意すべきポイントもあります。
窓を開け閉めできるように貼る
窓にプチプチを貼ると厚みが出るため、スムーズに開閉できなくなることがあるので要注意。
特に引き違い窓は、プチプチが引っかかって開け閉めしにくくなるケースが多いです。
すき間にプチプチが挟まったり、破れたりしないように、窓の動きを確認してから固定するようにしましょう。
跡が残らないテープを使う
プチプチを貼るテープの種類や粘着力によっては、窓に跡が残ってはがしにくくなることもあります。
ガムテープのように粘着力が高いものを使うと、はがした後でベタベタしてしまうので要注意。
後ではがすことも考えて、引越し用の養生テープなどほどよい粘着力のものを使いましょう。
カビが生えていないか定期的にチェック
窓とプチプチの間にカビが生えてしまうこともあるため、定期的にチェックすることも大切です。
窓とプチプチの間に結露が発生してしまうと、カビの原因になることがあります。
プチプチで断熱性を高めることで窓の結露を抑える効果が期待できますが、完全に防げるとは限りません。
特に結露が発生しやすい冬場は、プチプチを貼った窓を定期的にチェックしてカビを防ぎましょう。
暖房器具による火事に注意
ポリエチレン製のプチプチは熱に弱いため、暖房器具による火事にも注意が必要です。
ストーブや電気ヒーターなどを近くで使うと、熱で溶けたり火災の原因になったりする恐れがあります。
特に、掃き出し窓はストーブの近くになることも多いため、プチプチが直接熱されて火事にならないように注意しましょう。
網入りガラスは熱割れのリスクあり
マンションや防火地域の一戸建てで使われることが多い網入りガラスは、熱割れのリスクが高くなるためプチプチを貼るのは避けたほうが良いでしょう。
網入りガラスにプチプチを貼ると熱が蓄積しやすくなり、ワイヤーが膨張してヒビが入ってしまう可能性があります。
すりガラスやくもりガラスはプチプチを貼りにくい
外から中の様子が見えないようになっているすりガラスやくもりガラスは、プチプチをテープでしっかり貼るのが難しく、断熱効果を得られないことがあるので注意しましょう。
すりガラスやくもりガラスは表面が凸凹しているため、テープが剥がれやすくすき間ができるため断熱効果が低くなることがあります。
本格的に断熱するなら窓リフォームも検討
ここまでご紹介したように、プチプチでも断熱効果は期待できますが、より高い効果を求めるなら窓リフォームも検討しましょう。
※窓断熱リフォームの種類
- ペアガラス/トリプルガラスへの交換
- 樹脂サッシへの交換
- 内窓の設置
2~3枚のガラスで空気層を挟むペアガラスやトリプルガラスは、窓のプチプチより高い断熱効果が期待できます。
また、一般的なアルミサッシより熱伝導性が低い樹脂を使ったサッシへの交換も、断熱性アップや結露防止に効果的。
既存の窓を活かして内側に設置する内窓も、高い断熱効果が期待できるリフォーム方法です。
窓リフォームは予算や窓の状況に応じて選べますし、見た目が悪くならないのもメリットです。
首都圏で窓の断熱リフォームを検討する際は、株式会社MAC(マック)にお問い合わせください。
多くの窓リフォーム実績で培ったノウハウを活かし、ご自宅の状況に合わせた工事方法をご提案いたします。
まとめ
窓のプチプチは断熱効果が期待できますが、カビや火事のリスクなど注意すべきポイントもあります。
正しい貼り方でプチプチの断熱効果を高めて、快適な室内空間をつくりましょう。
また、より高い断熱効果や美しい仕上がりを求めるなら、プロによる窓リフォームも検討してみてください。